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【羽生結弦】平昌オリンピックで「SEIMEI」を選んだ3つの理由と思い

「SEIMEI」は、羽生選手の代名詞とも言える代表的なプログラムとなりました。

羽生選手が「SEIMEI」を初めて演じたのは、2015-2016シーズンのFPでした。
つまり、平昌オリンピックでの演技は再演ということになります。

再演といっても、
振付やプログラム構成は変更されており、
更に難易度を上げ、ブラッシュ・アップさせたものが、平昌オリンピックの「SEIMEI」です。

しかし、なぜ新しいプログラムでオリンピックに挑むのではなく、
「SEIMEI」の再演を選んだのでしょうか?

そこには「SEIMEI」に対するどんな思いがあったのでしょうか?

「SEIMEI」について

【FSプログラム曲「SEIMEI」】

映画「陰陽師」のサウンドトラック盤の何曲かを繋ぎあわせ、
編集した、羽生選手FSプログラムのためのオリジナル曲です。

「SEIMEI」というタイトルは羽生選手が付けたそうです。

「SEIMEI」は、
羽生選手が2015-2016シーズンで、
初めて披露したプログラム。

日本の音楽や伝統文化、
能や舞に見られる和の美しさを伝えた
名プログラムです。

理由①「SEIMEI」との相性

羽生選手は、プログラムを滑る際、
曲とジャンプなどの技術を含めた、一体感を大事にしています。

また、平昌オリンピック前に
「SEIMEI」はすごく僕に合っている。」と答えています。

初めて演じた2015-2016シーズン
GPファイナルでは、伝説とも言われる素晴らしい演技で、
330.43という驚異的な得点で優勝。

ジャンプなどの技術面の高さもさることながら、日本文化を感じさせる独特の世界観と、それを見事に表現した羽生選手の演技は、高い評価を受けました。

羽生選手は、平昌オリンピックに「SEIMEI」を選んだことについて、こう語っています。

『SEIMEI』を2015-2016年シーズンにやって、いい演技ができた時からすでに、このプログラムをもう1回オリンピックシーズンに使いたいなと思っていたので、ほとんど迷うことなく決めました

Number Web「羽生結弦の不滅の名プログラム、『SEIMEI』で再び五輪へ挑む理由。」田村明子 著より抜粋

「SEIMEI」が持つ世界観や曲調が、
羽生選手にとても合っているのでしょうね。

そして、羽生選手が大切にしている
「曲と技術と感性の一体感」を可能にできる曲なのでしょう。

理由②日本人としての誇りと愛

2017-2018シーズン、平昌オリンピックで見事金メダルに輝いた羽生結弦選手。

オリンピック後の2018年2月27日、
日本外国特派員協会で記者会見が行われました。

そこでも「SEIMEI」をオリンピックに選んだ理由を述べています。

「これまでの歴史を考えると、アジア人がフィギュアスケートで勝つということがほとんどなかった。
(フィギュアスケートは)ヨーロッパで発展し、日本に渡ってきた。

実際にヨーロッパと日本では(スケートの)歴史も、長さも違う。

表現や美しさ(を競う)というスポーツにおいて、アジア人は圧倒的に不利だと思われてきました」

「そういった中で、日本の音楽を基調とした曲で、金メダルを取ることができたのは、非常に歴史的なことだと思いますし、自分の国の音楽だったり独特な文化を持つ曲であったり、そういったものが増えていくきっかけになればなと思います」

HUFFPOST
「羽生結弦が「SEIMEI」への熱き思いを語る。
「日本の音楽で金メダルを取れたのは歴史的なこと」」より抜粋

オリンピックは、世界中の人が注目する4年に一度の特別な祭典

そこで「SEIMEI」を披露することで、
日本を知ってほしい、フィギュアスケートにおける日本の地位を確立したい、という思いがあったのかもしれません。

「SEIMEI」は、
日本人としての誇り母国への愛を、
いつも胸に携えている羽生選手そのものなのではないでしょうか。

理由➂再演することで完成度を上げ、金メダルを獲りたい

そして、新しい曲を選ばず、
過去のプログラムの再演を選んだ理由がもう一つ。

新しい曲の場合、それを一からプログラム構成し、振付を覚え、仕上げていくには、それなりの時間がかかります。

羽生選手は
「それをする時間の余裕はない。同じプログラムで難易度を上げ、
完成度を更に上げることに時間を費やしたい」と考えたそうです。

しかも、このオリンピックシーズンで
FPの冒頭に
「ループを含む4回転を5本跳ぶこと、そのうち3本を後半で跳ぶ」
という高い目標を掲げていました。

それを達成するには、
新しい曲を体に馴染ませ、仕上げていく過程を経る時間はなかったのです。

まとめ

平昌オリンピックで「SEIMEI」を選んだ理由は、

一体感を感じて滑ることができる。
(ジャンプ等の技術面と音楽の融合を実現できる)

②世界の人に美しい日本文化を知ってもらえる。

➂新しい曲で勝負するより、完成度の高いプログラムを作ることができる。

そして、羽生選手は見事に金メダルを獲得し、世界に日本をアピールしました!

日本が誇る、唯一無二の素晴らしいスケーターです!